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風雷暴見聞録

第93章 94.(激裏 89.の浴衣脱ぐ辺り)


『お風呂で、したことってあるの?』
「おいおい、経験を聞くのかよ。風呂の中では無いけどよ…」
『水があるから、よくはないはずだけど。その、摩擦とかの、気持ちよさ的な話なんだけど…』
「……わかった。じゃあ、湯船の外でやる、けどまずは湯に浸かってんだ。ほぐしていかないとな?」

かぶりつくように口を塞がれる。
何度も角度を変え、互いの粘膜が、空気と唾液が混じり合う。

『ん、』

すき。その事で頭の中がいっぱいになった。湯船に入って温まった両腕で、ゾンビマンの頭を抱え込む。
ゾンビマンはまるで捕食者が獲物を食らうように攻めていくキスをしている。私も負けずとその捕食者を喰らおうとするケモノのように食らっていく。互いに唇で喰らい合っている。

「はっ、なかなかにお前も…、」
『誰かさんが、こういういけない事を教えてきたから、ね。私だって、その……シたいんだよ?』

緩めた私の腕から抜け出し、両手で両乳房を下から撫で上げる。やわやわと、湯船の中で揉み、舌打ちをした。

「よし、膝で立て。吸えねぇから」
『言っておくけど吸っても出ないよ?』

湯船の中で膝で立つと、私の胸元が外気に触れる。よく温まったんだろう。ゾンビマンの鼻先が当たった時にひんやりした。

「分かってるけどよ…、男として刻まれてるんだろうよ、触れて揉んで、しゃぶりつきたいっていうの」

大きな片手で揉み、先端を摘んで遊ぶ。
もう片方の乳房には顔を埋め、ザラリとした舌で舐め、唇で吸い付く。
どちらも気持ちよくて、出ない母乳も出てしまいそうだ。
きゅううん、と腹の奥で母乳を出すなら子種を寄越せ、と疼く。
大の大人がこんなにも夢中に吸うなんて。と胸の中にいる恋人に愛おしさが湧き上がり、気持ちよさの中で頭を撫でた。

そのまま、しばらくすると、揉んでいない片手が私の腰をまさぐるように這う。腰、前ふともも、うち太もも…と。
見上げられた赤い瞳と目があった。

「そんなにとろんとして、こっちはどうなってるんだ?」

するすると私の性器の入り口を指でなぞる。

『ま、まって!…んっ』

とっさに私は片手の甲で口元に手をやった。
確信犯なんだ、この男は。一番弱いところを集中的に指先で何度も何度も、執拗に攻め立ててくる。
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