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風雷暴見聞録

第87章 84.


焼き爛れていないハルカ。人間関係を上手く築けているハルカ。風神は雷に弱いまま、焼き爛れた体。そして上手く社会にとけ込めず、仲間というモノが分からなかった。
それを彼女は妬んでいたんじゃないだろうか?ここ最近、視線や気配を感じてはいた。今、こうして行動してる間にあの気配は感じない。前、怪人を捜していた時の気配はもしかして風神だったのかも知れない。

今頃、協会では風神から何か聞き出せているんだろうか?

虫の息だと言っていたのは、死ぬ寸前だったという事。捕らえられて、話せるくらいには治療をするらしい。
因みにゾンビマンから聞いた情報によると、天空族の4天王と思われる4体は無事、駆除されたのだという。私が雷を落とす場面を見ていたという番犬マンと童帝とバングさん。彼らの事だから、4体を倒すのに時間は要らなかったんじゃないかな…。

賑わう街が見えてきた。地面よりやはり屋上や屋根の上を移動した方が楽だ。
見た事のある肌色の球体と金髪が並んで歩く姿を目にしながら、私は衣料店へと入っていった。
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