第87章 84.
すっきりしたような、気持ち良いような悪いような、なんというかふわふわとした感じが満たす中。
いろいろとワケあって(意味深)フラフラな私は、立ち上がる事がやっと。
戦いの後の消耗か、このクソ変態のせいか…それは置いといて。シャワーを浴びて着替えよう。4回目をせがむ、腰にしがみつく腕を抓っても離してくれないから、指先から電気を流せば痛っ!といって離れる。雷神の力を持っていて良かった。
ふらふらとプラスチックの引き出しから下着から洋服一式を取り出して浴室へと向かう。何が運動は嫌いだ、だ!
冷水から温かいシャワーに切り替わり、頭から被る。タオルで拭かれたとはいえ、屋上で飛び散ったゾンビマンの血液やら砂埃が付いていたんだし、こうやってきちんと清潔にすると気持ちが良い。
シャンプーやボディソープで髪や全身を洗い、シャワーを浴びるのを止める。タオルで拭いてさっさと着替えた。
だいぶ回復してきたみたいだ。温まったからかな?ちゃんと歩けるし、フラフラする事もない。
浴室から出て、リビングのベッドに戻る。服は部屋で過ごす為のパーカー。浴室の所に雨に濡れたという私の服が有ったから、サイタマの部屋にある洗濯機に入れなくちゃな。
ベッドの上で横たわり、コチラを見つめる緋色の目を睨んだ。無いものを言うのもアレだけれど、いい加減に服を着て貰いたい。視界に卑猥なモノが入る度にイラッとした。
その横にあるサイドボードの上、で銃と脇差が目に入る。銃は分解されているのは、私の手から落ちて壊れてしまったからだろうか?
『誰かさんの服、急いで買ってくるから大人しくしてなよ』
あと服のサイズ教えてくれない?と言うとははっ、と笑ってベッドから降りた。
「何言ってんだ、ハルカ。俺については"さっき"色々知っただろ?ならもう分かるだろ?」
『なっ、何言ってんだ、変っ態!バーカバーカ!知らないし!』
さっき。
何をしたのか、何をされたのか。どういう思いをして、どう感じたか。
すべてが終わって、思い出して恥ずかしくなった。そんな私を優しく、包み込むように抱きしめる。
「まっ、お前よりは服のサイズがでけぇって事は忘れんなよ」
すまねぇな。そう言って解放する。