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風雷暴見聞録
第71章 69.
私は『私はZ市までお願いします』と言った。本当なら家に近い方が良いけれど、流石に危険区域まで車は入れない。Z市で降ろして貰って、後は自分の足で家まで行くしか方法がない。
「ゾンビマンさんも同じでしょうか?」
「ああ、一応俺もZ市で。流石に女を家までエスコートしてかないと夢見が悪くなるんでね」
家まで送ってかないと、か。今日はうちに泊まっていかないのか、と少し残念な気持ちになる。
タクシーは発進する。窓から見える、流れていく空は茜色に染まり始めていた。
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