第43章 41.
「このコーヒー1杯にはな、角砂糖8個分が含まれているんだぜ?」
『死なないからって不摂生すぎる生活では…』
スプーンを持った私の右手にゾンビマンは手を伸ばす。何を思ったのかスプーンを私から奪い、パフェを引き寄せる。
パフェにクソ甘いとか文句言っておきながら食べるのか…なんて思っていた私こそがクソ甘いんだなと認識した。
パフェにスプーンをつっこみ、程良く乗ったスプーンをコチラにゆっくりと近づけてくる。
「ほら、早く口開けろ」
箸で上手に食べられるようになっても、こうなる未来は避けられなかったようだ。
後で静電気を執拗に流してやる、と小さな復讐を誓いつつ私は口を開けた。
先ほどまで食べていたパフェなのに、まさに色んな意味でこの一口が甘すぎて食べる気が無くなってしまった…。