• テキストサイズ

風雷暴見聞録

第42章 40.


「おう、俺だ。今暇か?……そうだよな、すまねぇ……お前、前に奢ってやった店あるだろ?あそこに来れるか?そう、そこだ。…じゃ、終わったら直接来てくれ」

通話は直ぐに終わり、携帯をポケットへと突っ込む。
相手の話を聞いてなくても、こちら側の話から察するに直ぐには来れないのでは…?と、考える。

「童帝のやつ今学校だってよ。学校終わるまで1時間以上あるしデート気分でも味わいながら待つか」

今日だけで何回デートという単語を口にしてるんだか。
そんな事を言っても、きっと返される言葉は私が1人真っ赤になるようなものだろうな。下手な事は言わないようにしなくちゃ墓穴を掘る事になる。

『1時間以上あるなら怪人でも探して駆除していても良いけど、今回は一緒に待ってあげる』
「……おう」

そして財布の中身を思い出しながら、3人分の会計は私が持とう!とこっそり思った。
まだまだ、ゾンビマンからの借りはある。少しずつ返していつかは…今度は私が頼られるようになりたい。
大きな背中が遠くならないうちに私は少し早歩きで後を追った。
/ 318ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp