第40章 38.
昼食を終え片付けが終わった所で早速会議が始まる。博士が纏めた言葉を同じようにサイタマとジェノスに説明した。
とっくに倒されていれば良いんだけれど、はっきりとは分からない。
「倒した怪人の情報ならヒーロー協会に資料があるとは思うが、相手が手を出す前に倒したものや原型を留めないものもある。協会に一応、問い合わせてみるか?」
ジェノスがそんな提案を出した。
問い合わせるのに何か疑われたりしそうだし、この辺は直接協会に行って過去の怪人について調べたいとでも言えば良さそう。
『その辺は私が協会で調べてみる。調べて貰う時、特徴だけいったら私が一番怪しまれそうだし…』
私はもう一度、自分についての資料をさらっと見直してみたけれど、改造済みの写真が一枚も無かった。
能力だとか、ただれたようなだとかそれだけじゃ分からない。
誰か見た事は無いんだろうか…?記憶を探る。
『そういえば…、』
ああ…居たよ…。ソニックの音速さんが。
資料を閉じ、私は以前あった出来事を皆に話す事にした。
『前にソニックってやつに、変な事言われたんだよ』
「アイツに?どんな事だよ…」
サイタマが眉で不快さを表現し、苦笑いをした。
「先生、アイツもう一度ブタ箱にブチ込みましょう」
ガタッとジェノスは立ち上がり、サイタマに向けてガッツポーズをした。
もう一度って事は前にソニックはぶち込まれて居たのか…まあ全裸の件聞いたしなぁ。
何をしてブチ込まれたのかが気になる所ではあるけれど、その時の事を私は話す事にした。
『フブキが初めてここに来た時、家の近くにソニックも来たでしょう?あの時に以前にも会ってないか?って』
「随分古くせーナンパすんなーソニックのやつ」
鼻をほじりながらサイタマが短く笑うのに対し、ジェノスは座って鼻で笑った。あともう1人ここにいるゾンビマンはただ黙ったまま。
私が来る前にこの2人はソニックとどんな絡みをしたのだろう?全裸で街に居たとかそういうのはジェノスから聞いたけれど。
『…で、流石に引いて黙っていたんだけど。そういう意味じゃなく、以前お前みたいなやつを見かけたようなって言われたんだ』