第3章 遊園地寮のレクリエーションルーム
「ボリスっお姉ちゃん遅くなってごめん…」
「遅いよ~スノウ」
「塔の仕事…長引いたの?」
スノウは今さっきまでの事を話す…
他の寮と違って学生証の発行する場所だからか自治会の受付を行う赤薔薇寮よりは早く仕事が終わるけど…
今回は新入生の人数が多いせいか大変だった…
あっそういえば…
「ユリウス委員長から伝言で…面倒なものを作るなって」
スノウは悪戯っぽく笑う…
「面倒なもの…ねえ…私は実験を楽しんでいるだけなのに…」
面白い事が大好き…その点では兄弟で共通する事だろう…
「スノウって遊園地寮に来た方が良かったんじゃないの?…」
遊園地寮に来た方が良い…それは、友人からは良く言われる事だ…
「確か…スノウは最初…真面目に勉強できる環境で学園生活を過ごしたいって事で塔を選んだのよね…」
確かにそうだ…だけど…
クラスメイトのボリスやピアス…姉さんの友達…雪さんに会ってからはよく悪戯をしたりするようになった…
偶に帽子屋寮のツインズもまじえて…
よくユリウスにも怒られていたな…
それで何故…そんな私が副寮長かというと…
悪戯をして問題を起こしている割には塔の学生の中での成績が良いからだそうだ…
特に召喚して使役する…といった類ではダントツだったらしい…
それに、悪戯以外の時間はちゃんと勉強しているしね…
それで今に至る…と
それで…
「今日はどうやってマジックアイテムを試す?…やっぱりサバゲー?」
今朝改造してきたマジックアイテムを出しながら大自然の中に居る様なレクリエーション室を見渡す…