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雪を梳かす熱き炎【鬼滅の刃】

第3章 新たなる生き方


『鬼…とは、一体何でしょうか』
「うむ、君にはきちんと説明せねばならないな。鬼と、鬼と戦う俺たち鬼殺隊について」

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『鬼殺隊』。その数およそ数百名。政府から正式に認められていない組織。だが、古より存在していて今日も鬼を狩る。しかし、鬼殺隊を誰が率いているのかは謎に包まれている。
『鬼』。主食・人間。人間を殺して食べる。いつどこから現れたのかは不明。身体能力が高く、傷などもたちどころに治る。斬り落とされた肉も繋がり、手足を新たに生やすことも可能。体の形を変えたり、異能を持つ鬼もいる。太陽の光か特別な刀で首を斬り落とさない限り殺せない。

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『…杏寿郎さんは、その鬼殺隊の一員なのですか?』
「そうだ!先日、最終選別を合格し、鬼殺隊になった。今は任務を受け鬼を狩っている。昨夜もその帰りだったという事だ!」
『そうですか』
「君は?」
『え?』
「君が身につけている着物は初めて見る。それに、何故あのような時間にあの場所にいた?」
『…私にも、よく分からないのです』
「分からない、とは?」
『記憶が無い。と言った方が正しいのでしょうか?あの場所で目覚めるより前の事を思い出せないんです』
「そうか!」

そう言って、俯いてしまった六華を見ながら杏寿郎はしばらく思案した。

「(鬼の可能性も視野に入れ、陽の当たるこの部屋に寝かせたが。何も無いところを見ると、人間であることは確かなようだ)君は、どこか行く宛はあるのか?」
『いえ…(私には、帰る場所がない…)』
「ならば、この家に住むといい!」
『えっ?』
「俺は任務で家を空けることが多い。父上もほとんど部屋から出てこられることは無いからな。千寿郎の傍に居てくれるとありがたい。千寿郎も君に懐いて…」
「本当ですか兄上!?!?」

スパーン!!と大きな音を立てて襖が開いたかと思うと、満面の笑みを浮かべた千寿郎が居た。流石の六華と杏寿郎もこの登場には驚いたようで目を丸くしている。先に我に返った杏寿郎が千寿郎に言った。

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