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炎柱

第13章 誘惑 ※裏





…っ…んっ…


美玖が小さな声を上げ、
反対側へ寝返りを打った。


一瞬、起こしてしまったかと思ったが、
また、寝息が聞こえてくる。


自身に背を向けて眠る美玖を
そのまま眺めていた。


浴衣に身を包んではいるが、

横向きに寝ると、
女性らしい身体のラインが浮き彫りになる。

華奢な肩から、
くびれたウエスト、

そこを過ぎれば、
丸みを帯びた腰


杏寿郎の中で、
むくむくと欲望が膨らんでいく。


すまない…美玖。


心の中でそう呟き、

背を向けて眠る妻を後ろから抱きしめた。


柔らかな抱き心地とぬくもりを感じ、
しばしその感覚を堪能したあと、


杏寿郎は、

美玖の頬に手を添え、
自身の方を向かせると

無防備な唇に吸いついた。


…っ…ふぁ……うっ…んっ……


突然の口付けに、
美玖の口からは甘い声が漏れた。

その声が、杏寿郎の熱を更に高めていく。


美玖の唇を堪能しながら、
空いている手を浴衣の隙間に差し込み、
柔らかな乳房に優しく触れた。


…柔らかい。ずっと触れていられるな…


杏寿郎は、
美玖の唇を解放し、

上から覆い被さると、
美玖の浴衣の帯を解いた。


露わになる白い裸体。

あまりの美しさに、見惚れてしまう。


…んん…えっ…?
杏寿郎さん…?


突如与えられた感覚に、

美玖も漸く目を覚ました。


そして、自身が
裸で横になっている事に気付くと、
頬を赤く染め上げ、浴衣で隠そうとする。

その手を静止すると、
杏寿郎は美玖に語りかける。


隠さないでくれ。
とても美しく、見惚れていた…。

…もっと、よく見せてくれるか…?



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