第4章 合宿
日向side
体育館でまゆかを待っている俺は、体を動かしてないと気が済まないらしく、シュート練習をしていた。
伊月、ちゃんと伝えてくれたかな…。
ガコン。
全然集中出来ていない俺のシュートは、またゴールのリングに弾かれた。
やべぇ…。
すっげぇ緊張する。
まゆかに俺の気持ちをありのままに伝えるってだけのことなんだけど、案外これが難しいもんなんだなぁと改めて感じていた。
遠くから、足音が聞こえる。
その足音はどんどんこっちに近づいて来て。
直感的にまゆかだと思った。
ふぅー。
自分を落ち着けようと深呼吸をしてみたけど、全くそれが逆効果。
痛いぐらいに大きく動く自分の鼓動を感じて、さらに緊張した。
体育館のドアが開く音さえ聞こえないぐらいに、頭の中はもう一杯一杯だった。
まゆか:「日向くん、やっぱここにいたんだね。 私のこと探してたんでしょ?」
日向「あぁ。」
もう、フられたって後悔しない。
今はこの気持ちをまゆかに伝えたいんだ…
日向:「まゆか、好きだ…。」