第3章 熱
「お待たせ〜!遅くなっちゃってごめん。」
どうやら、まゆかが帰ってきたみたいだ。
なんか、日向のこともあるし変に意識しちゃうな…。
だって、まゆかを好きだって気持ちは、俺も日向も同じだから。
俺だったら、他の誰かとまゆかが仲良くしてたらモヤモヤする。
まゆかのこと好きだって言うんなら、俺と喋ってるまゆかを見て、日向もいい気持ちはしないだろう。
だったら俺はどうすればいい?
どうすれば…。
まゆか:「俊くん、ご飯食べれる? お粥作るけど…。」
伊月:「あぁ、」
違う、こんな冷たく接したい訳じゃない。
まゆか:「よかった^ ^ 少しだけ待ってて!日向くんもよかったら食べて行って!」
まゆか:「あ、そうだ! 俊くん先に風呂入ってきなよ。 入れといたから^ ^」
俺は気づいてしまった。
まゆかはいつも優しいのに、
伊月:「うん、そうする…。」
何にも出来てないのは俺の方なんだって。
自分の気持ちにぐらい、もっと素直にならないといけないのは分かっている。
でも、出来ないんだ。
そうすることによって仲間が傷ついてしまう時もあることを知ってるから…。