第3章 熱
伊月に何かあったらいけないからって、今は3人で下校中。
でもこれ、俺の方がダウンしちまいそうだ。
だって、ずっと話してんだよ。
伊月とまゆか…。
いや、入りたいのは山々なんだけど、入りにくい空気ってのがあんじゃねーか。
それに、なんかこうやって見てると伊月ってまゆかのこと好きなんだろうなぁって気がしてきた。
だって今もほら。
まゆか:「俊くん、ほんと大丈夫なの?」
伊月:「だから大丈夫だって。 さっきまで寝てたし。それに、まゆかから元気分けてもらったしな//」
まゆか:「え⁉︎ いや、そんなことないよ…// というより、元気分けてもらったって言い方だと、私から元気吸い取ったみだいじゃん」
伊月:「ははは、それもそうだな^ ^ でも、本当に元気になったからな〜。」
伊月:「 はっ。水筒を吸い取った。キタコレ!」
まゆか:「wwwwwwwしゅ、俊くん、そのダジャレ日本語的におかしいから笑」
伊月:「しまった。 いいのできたと思ったんだけどな。さっきまで寝てたし、頭回ってないんだなぁ多分。」
日向:「いや、寝てたも何もいつもそのレベルだろ。」
伊月:「いやいや、今のはたまたまだって。 そういう日向だって、この前のは笑ってたよな〜。」
日向:「いや〜、あれはちょっとツボだっただけだ! あとは笑ってない。」
あ、知らないうちに会話に入ってた。
にしても、伊月とまゆかって仲良すぎんだろ。
まぁ、幼馴染ってのもあるかもしれないけど。
でも、さっきのまゆかはいろんな表情をしてた。
俺には見せないような表情を。
なんか学校を出て見てみると、お似合いのカレカノみたいじゃんかよ。
ってなに妬いてんだよ、なんか伊月に負けた気しかしないな…。
そうこうしているうちに、伊月んちに到着した。
さぁ〜、俺も帰るか。そう思ったのに、玄関に鍵かかってんだよ。
日向:「伊月、鍵。」
伊月:「あれ? 俺持ってない。 家族みんなで旅行行ってるから、持ってっちゃったのかも。ちょっと電話してみる。」
そう言って、ケータイを取り出した。
しばらく、家族と喋っていたようだが、なぜかそのケータイをまゆかに渡した。