第3章 熱
さっきのは紛れもない、まゆかの声だった。
なんだよ…、
あいつらって付き合ってたのか?
そう考えてもみたが、まゆかはともかく、伊月って好きな人とか居たのか?
よく女の子にデート誘われてるけど、いつも断ってるみたいだし。
てっきり、女子に興味ないのかと思ってた。
もしかしたら、そうであって欲しいと願っていたのかもしれない。
1人でに想って、勝手におわる恋なんて超だせぇ。
てか、切なすぎだろ…。
なんか、まゆかにどう接すればいいのか分からなくなってきた。
そんなん俺らしくねぇ事なんて、重々承知だ。
「キャプテンがそんな事で悩んでんじゃねぇ。しっかりしろよ、ダァホ!」
自分自身に喝を入れて、そのあとはしっかり深呼吸。
よし、いつも通りに、いつも通りに…。
そう言い聞かせて、保健室のドアを開けた。