第3章 熱
保健室の中には、時計の針の音だけが響いている。
ベットで寝ている俊くんを見てみると、その背中は、規則正しく上下に揺れていた。
もう、寝ちゃったのかな。
それだけしんどかったんだね…。
少しだけだから。と、自分に言い聞かせて顔を覗き見る。
………、、、
ほんとかっこいい…。
こうやって見てみると、整った綺麗な顔立ちだなぁって、改めて感じる。
まゆか:「ねぇ俊くん、起きてる…?」
そう聞いたのは、確認のため。
これから言うことは、俊くんに聞かれちゃ困るから。
でも、今なら大丈夫。
今だから言える、私の気持ち。
伝えるよ…?
まゆか:「俊くん…、大好きだよ…。」
こんなの、寝てる本人の前で言ったって、意味がないことは分かっている。
でも、、
好きだって気づいて…?