第3章 熱
貴方side
予想はしてたけど、やっぱ俊くん何か隠してるよ。
本当のこと教えて欲しいって言ったんだけど、それは私には言えないこと?
私のこと信じてないから?
私にとって俊くんは、たった一人だけの特別な存在。
俊くんの目には、私はどんな風に映っているのかな…。
あぁ、もぅやめた。
俊くんを疑っても辛いだけだもん。
だから、信じようと思う。
だから、俊くんも私を信じてほしいな。
ピィーーッ!
リコの笛で、練習が再開した。
コートの中では皆が練習しているけど、私は俊くんのことばかり見てる。
汗かいて、精一杯バスケをしてるときの俊くんはキラキラしてて、もう本当にかっこ良かった。
でも、黒子くんからのパスを受け取った俊くんの3pシュートはいつもより乱れていて。
はぁはぁはぁーーっっ
呼吸もっ!?
「「「「伊月(先輩!)」」」」
私の頭は真っ暗になった。
一体何が起こったのか、自分を落ち着けるのに精一杯だった。
何度みても変わらない。
そこには、何かを取り囲むように集まって行くみんな、、、
…その中心にいるのは、、俊くんだった。