第3章 熱
まゆか:「ねぇ、黒子くん。」
黒子:「どうかしましたか? 伊月先輩のことですよね」
まゆか:「うん…。 何で分かったの?」
黒子:「今日の伊月先輩はいつもの先輩じゃない気がして。 練習中はしんどそうなのに、休憩中は笑い飛ばしてて。」
「それに、話してる時に僕の目を見てくれませんでしたから。」
まゆか:「そうなんだ…。 やっぱり、どこか怪我してるのかな、」
そういえば、、、
俊くんが前言っていたことを思い出した。
目には思ってることとか表情が全部映るから、何か隠したい時は目さえ見なければ大丈夫だって。
だったら今、俊くんは何を隠そうとしているの?
黒子:「それは、僕にも分かりません。 伊月先輩自身に聞いてみるのがいいんじゃないでしょうか。」
そうだよね。
気になる事があるなら、本人に聞くのが一番だよね。
まゆか:「ありがとう! 私、俊くんに聞いてみる。」
なんか最近、黒子くんに助けられてばかりだな。
と、感謝しつつ、私は俊くんの元へ向かった。