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【魔入間】貴方の背中が好き

第1章 【1年前】


彼の名は バラム シチロウ 先生と言うらしい。
とても素敵な名前だと思う。
私の名前を伝えると、可愛らしくて君にぴったりだね、なんて恥ずかしげもなくさらりと言われた。

私の顔はきっと赤かった、かもしれない





私達はその日から仲良くなった。
と言っても、仲のいい生徒と教師。

私はバラム先生の準備室で飲むお茶が好き
私の好きな種類のお茶っ葉で魔茶を入れてくれる。

バラム先生が魔茶を入れた湯呑みを机に置くといい匂いがふわりとする


『…いい匂い……』

「いい匂いだよね~。これ、新しいお茶っ葉を仕入れたからぜひ飲んでみてほしいんだ。きっと君も気に入ると思うよ!」

『じゃあ……いただきます。』

「どうぞ~」


湯のみに口をつけて1口 こくり、と飲み込む。
鼻に抜けるいい香りと程よい苦味。
私の好きな味

そこまで魔茶にこだわらなかったけど…案外色んな色を飲んでみるのもいいかもしれない。
好きな味が沢山発掘される。

そして、1度苦手だと言った種類がある。
少し甘みのあるお茶
私が苦手だと言ったお茶はもうあれから出てきてない。
それに似た成分のものも避けて選んでくれているらしい。
ただの生徒なのに、そこまでしてくれるんだ。
優しい、先生なんだね。


『…………好きだなぁ…』

「あ、ホント!?」

『えっ?あ、はい、美味しいです…これ、好き………』

「よかった!君なら絶対気に入ると思っていたよ。」


………

『うん、好き……』

「そんなに好みだった?これからそれ出そうかな?」

『んーん、すき、先生が。』

「…え?」

『…………へ?』

「えっ、と………」

『…』



あーーーーーー!!!!
言うつもり無かったのに!
言うつもりなかったのに言っちゃった!!!
だって好きだなぁって思ったんだもん仕方ないよね??
好きなんだもん、え、でも会って間もないのに、、
どうしよう嫌われちゃったりする?
それともごめんなさいって言われる!?
どっちも嫌だ!


「えっと、ありがとう!!」

『は、ぇ、?』

「僕、そんなこと言われたの初めてかも!教師として慕われるのはとっても嬉しいよ。」

『あ、あぁ、はい。よかったです、。』

あぁ、そう捉えちゃったか…
まぁしょうがない、よね………
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