第10章 最終章 最後の歌
『ねえ、どうしてなの・・・・・・おじいちゃあん・・・!!』
『ミルカ・・・泣かないでおくれ・・・・・・ごめんよ、おじいちゃんは先に君のお母さん達に会いに行ってくるよ』
『いやあ、私も連れて行って・・・!!』
『駄目だ。お前は生きなさい。生きて、幸せになるんだ。
もし何かあったら、そのネックレスに願ってご覧。
秘密の呪文を教えてあげるから』
『・・・・・・?』
『いいか、よくお聞き。絶対に忘れてはいけないよ?
「・・・汝よ、我に力を。我は精霊の守護者、ウレリアの血族である」
祖父から聞いた、最後の言葉。
私はあの日、それをはっきりと思い出したのだった。