第8章 透明愛歌
*ジャーファル目線*
「何を・・・何を言っているのですか・・・?」
彼女から告げられた言葉に、私はひどく動揺していた。
一緒にいられない?何故?どうして。
私には、彼女の言葉の意思がわからなかった。
「・・・・・・・・・ごめんなさい。でも私、本当に迷惑をかけてばかりで、魔法も使えなくて・・・貴方に怪我させたり、危ない目に遭わせてばかりだわ。私のせいで貴方が傷つくくらいなら、私は・・・」
「何言ってるんですか!私は全く構いませんよ。大切な貴女を守るためなら、私はどんな怪我をしたって構わない!」
精一杯、彼女に語りかけた。しかし彼女は悲しそうに俯くだけだった。
「・・・そんなの、嫌だ。こんな無力な私のせいで、貴方が傷つくなんて」
「大丈夫ですよ。心配しなくても、自分の身くらい自分で守れます。貴女は何も心配しなくていいんですよ」
私は彼女を安心させるつもりでそう言った。
しかし彼女は、
ひどく絶望した顔を見せた。
「・・・どうして、そう言い切れるの?あの時だって、危なかったのに・・・・・・・・・
何も心配しなくていいだなんて無理よ。大切な人が傷つくのが嫌なのは私だって同じなのよ?
なのに、私は何も出来なくて、何もしてあげられないから・・・
貴方といても、邪魔者なだけなのよ!!」
彼女は叫び、走って部屋を出て行ってしまった。
「ミルカっ!!」
私はふらふらと後を追って廊下へ出た。