• テキストサイズ

歌姫のguardian

第7章 操り人形


*ミルカ目線*

「ミルカっ!!やっと起きた・・・・・・!」

目が覚めると、そこには険しい顔をしたジャーファルさんとヤムライハ様、それに王様がいた。

「ジャーファルさん・・・ここ、は・・・・・・・・・」
「ここは私の部屋です。貴女はあれから熱を出して、二日も眠っていたんですよ!大丈夫ですか・・・?」

そんなことになっていただなんて。全くわからなかった。
私は笑って大丈夫ですと言おうと彼の顔を見た。



しかし、私の眼に写ったのはいつもの彼ではなかった。




眷属器を振り上げ、鋭い瞳で私を見下ろす、暗殺者の彼の姿―――――





「いやあああああああああああっ!!!」


私は怖くて叫び声を挙げた。三人が驚き私に駆け寄る。

「ミルカ、一体どうしたのですか!?」


彼の声は、耳から耳へと抜けていってしまった。
私は今の状況が理解できず震えだしてしまう。

「嫌、いや、いやぁあ・・・!!」


私の眼はおかしくなってしまったのだろうか。


先ほどまで綺麗な白色だった布団が、真っ赤に見えてしまうだなんて。





耳鳴りがする。耳が痛い。




手で耳を覆った瞬間に、私の身体は・・・・・・奪われたかのように私の意思に従わなくなってしまった。
/ 68ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp