第6章 見合い?
「あー・・・・・・クッソやべえ。カワイイ犯してえ」
「・・・・・・」
なんでもかんでも気持ち良くブチ壊してくれるこの大人。
ピンク脳がまたなんか言い出した。
なんでちょっと溜めたんだろう。
「・・・・・・先生、漏れてます。しまっておくべき心の声」
「アホ。俺がそんなヘマをするか。敢えて言葉に出している」
尚更駄目だ。
呆れて僅かに顔を離すも、即座に先生の手がガシッと私の後ろ頭を引っ掴んで胸に埋めさせてくれる。
小さく息をつくと共に仕方なしに再び目を閉じ、体重を先生に預けて完全に寄りかかった。
私より少しでかいだけなのに。
何この安定感。
筋肉すごいな女の子だけど羨ましい。
落ち着くのに悔しくて、めんどくさいのに馬鹿みたいに嬉しい。
ふわふわと定まらない自分の内心に気は休まらないが、この人の温度も匂いもどうしたって嫌だと思う事ができないから困る。
見合いの噂を耳にした時だって、自分がショックを受けている事実に気付いた時が本当は何よりも一番ショックだった。