第5章 最強教師とエロ教師
「・・・・・・キモイんですけど」
「やめろ。度重なる罵倒を受けて俺のメンタルが危ない」
「とか言う割になんでちょっと嬉しそうなんですか」
いよいよ変態の神髄を窮めそうだ、この人。
これ以上逃げ場のないベッドの上で、ぐいぐいと枕の方へ身を寄せて一ミリでも広く先生との距離を取ろうとした。
それを難なく追いかけて、またもや私の両手首は先生によってバシッと捉えられる。
見下ろしてくるその薄ら寒い笑顔がこの上なく怖い。
「お前に言わせりゃ俺は変態淫行教師なんだろ?なら俺に言わせりゃお前は毒舌系小悪魔女子だ。どうだ、ピッタリだろ」
「なにがですか」
「相性?」
「どこが」
ピッタリな部分がさっぱり不明だ。
そしてなぜ疑問系。
「・・・・・・先生、私やっぱもう寝ます。あと一回くらいイイかなとか一瞬前まで思ってたんですけど一気に冷めたんで退いて下さい」
「そこまで聞かされて退けるわけがねえ。一瞬前のその覚悟思い出せ。五分後には天国だ」
五分後に何されてんだ私。
ははっと大分冷めた笑い声が自分の口から零れ出て、軽蔑を通り越した眼差しを先生に向けた。