第5章 最強教師とエロ教師
「先せ、」
「今のセリフ」
「え?」
「なんかエロくていいな」
「・・・・・・は?」
顔は大真面目に、しかし頭は真っピンクに。
その意味を察してヒクッと顔を引き顰ったのはこの喉。
淫行教師が何か言い出しやがった。
「メイリー、もう一回言ってみろ。『先生・・・今日はもうダメ・・・・・・』だ。ほれ言え」
「・・・・・・変っ態」
嫌悪感剥き出しに重低音で呟くと目の前の顔がしかめられた。
なに、不愉快だみたいな顔をしているんだこの人は。
やらかしたのはあんただろう。
「黙って聞いてりゃ変態変態と。俺をなんだと思っているんだお前は」
「だから言ってんでしょ。変態淫行教師だと思ってますよ。放して下さい、あなたの近くにいると妊娠しそう」
「悪くない。どんどん孕め。ガキごと俺が養う」
ああ、駄目だ。
すでに肌寒い時期へと移り変わっている今、不幸にもこの人の頭はどうやら夏場の暑さでやられていたらしい。
沸いてるどころの騒ぎじゃなかった。
終いにはとうとう取っ組み合いのような状態になり、押して押されての攻防を繰り広げるが、私がこの人に力で勝てた試しはない。
ギリギリと先生の肩を押し返していた私の手は呆気なく捕えられ、がたんバフッと音が立ったかと思えば視界の位置が変わっている。
キョトンと目を見張る私の上に先生の顔はあり、気づいた時には仰向けに押し倒され両手首をシーツに纏い留められていた。
なんだその早業は。