第5章 最強教師とエロ教師
「聞こえなかったのか。とっくに鐘は鳴ったはずだが」
「・・・・・・」
だれ。
フザけた三十路どこ行った。
「私語は慎め。小学生だってそれくらい分かる」
淡々と、冷徹に言い落とされた注意と言うか叱責。
私とアイリの席の中間に立っているくせに目線は明らかに私へと向けられている。
通常なら嫌がらせだろうと食ってかかれそうなものだが、どう足掻いても現時点では到底無理だった。
声なき声を発しようと口を開けるも無様にパクパクするだけで、恐怖に背筋を凍りつかせたままリヴァイ先生の顔を見上げていた。
「おい」
「・・・・・・」
「返事もできねえのかグズ野郎」
「っ・・・す、すみませんでした!!」
怖い。
やばい怖い。
噂以上に怖い。
ちょっと喋っただけでこれでは、授業中にうっかり居眠りをして蹴り起こされたという友人、カリンの恐怖は並のものではなかっただろう。
今思い出しても背筋が凍る。