第5章 最強教師とエロ教師
「入れって。学校の授業でお前と関わる事ねえからつまんねえんだよ。放課後の時間くらい俺に捧げろ」
「しつこいです。私は学校であなたと関わりたくありません」
半年も経てば教師の皮を被った真面目モードの先生を実際に目にする機会もあったが、聞いていた通り今私の目の前にいるこの大人とは大分かけ離れた雰囲気を纏っていた。
なんと言うか普通に怖い。
威圧感が半端じゃなかった。
絶対に笑わないし、潔癖と言われるのもなるほどと簡単に頷ける。
こうやって、私をぎゅうぎゅうと抱きしめながら。
冷たくあしらうこの言葉の何が嬉しいのか、悪い大人の笑顔を見せるこの人とは全くの別人だ。
「・・・・・・ほんとにリヴァイ先生とは大違いですよね」
「どうした、頭でも打ったか。俺がリヴァイ先生だろ」
「そうじゃなくて、厳しくて真面目なリヴァイ先生が実はこんな駄目な大人だなんて誰も思わない」
失礼な。
そう言うが先生の顔から笑みは消えない。
額にかかる髪を指先で払い、そこにチュッと口付けられた。
今だに慣れる事のない気恥しさから、伏せ目がちに視線を外す。