第5章 最強教師とエロ教師
不信感を露わに先生を嫌な眼で眺めていると、私のこの態度の何がお気に召したのだが僅かに目を細められた。
穏やかな眼差しが私をじっと射ぬいてくる。
表は柔らかく、けれど裏は鋭く。
表裏一体のコインのように、想反する性質を秘めたこの瞳に唆され続けること早三ヶ月。
私は結局この人には逆らえないらしい。
すりっと、先生の手がゆっくり私の腰を撫で下ろしていく。
エロ親父と心の中で罵りながらも、馬鹿らしさを通り越した境地はいよいよ面倒臭さしか感じない。
諦めついでに肩を落とせば、満足気な先生の笑い声を聞くことになった。
「勉強見て欲しけりゃいつでも言え。お前だけ特別に俺の個人授業を受けさせてやる」
「学園系エロDVDみたいな展開しか想像できないのでお断りします」
「人の純粋な厚意になんてこと言いやがる。傷付いたから慰めろ」
ふざけた物言いに鼻で笑い返した。
この人は変わらず飄々とした様子だが、しかし服を隔てずに素肌に触れてくるその手が不穏な動作を見せ始めた事に気づく。
やわやわと尻を撫で、次第に明け透けな意図を持って揉み扱いてくるそれ。
尻に触れた指先がつつっと下降し双丘を割り裂こうとしてきた所で、私は咄嗟に手首を掴んで先生を止めた。