• テキストサイズ

悪い大人に捕まりました【進撃/リヴァイ】

第4章 大人の階段





でもあの時先生から連絡が入った途端、私の気持ちはジンから完全に離れていった。


目の前にある綺麗な花火よりも、隣にいる格好いい彼氏よりも、一刻も早くこの非常識な大人の声が聞きたいと思った。


あっさり白状する私の言葉を聞くと、面白い物でも見つけたような顔をして頭を撫でてきた先生。


ポンポンと、子供をあやす様に手を置かれる。



「引っぱたかれてすっきりとするとはな。フラレたんじゃなくてお前がフったのか」

「んー、どうでしょう。微妙ですね。遠回しに切り捨てて直球で憎まれた感じ」

「なんか分かんねえけど多分お前が悪いと思う」

「私もそう思います」



淡々とした私の切り返しがどうやら先生は気に入ったようだ。


くすくすと可笑しげに笑い、私の頭から手を離した。


ソファーの前にあるガラステーブルの上には煙草の箱があり、先生はそこから一本を取り出すと迷わず火を点け出す。


嗅ぎ慣れたにおい。


不思議と嫌ではない煙たさ。


先生が一服するのを横から目で追い、ソファーに深く沈み込んだ。



「先生、私・・・・・・。なんでここに居るんですか?」



暫くして、気まぐれに発してみた頭の悪い質問。


先生は煙草を手に持ち替えながら私を見た。


/ 182ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp