• テキストサイズ

悪い大人に捕まりました【進撃/リヴァイ】

第4章 大人の階段






「ごめん。私ちょっと行くとこできちゃった」

「・・・・・・え?」



スッと、ジンから消えた笑顔。


私はそれをきちんと身もせずに、繋いでいた手を離してジンに背を向けた。


さすがに驚いたジンは私の腕を取って一緒になって歩くが、人ごみをかき分けて歩く私が後ろを振り返ることはない。



「待って!なあ、どうしたんだよっ!!」



ある程度人の波を過ぎ、人気の見物地点を離れた場所に出た。


人の影もまばらになってきた辺りでジンは叫び、掴んだ私の腕をぐいっと引いた。


綺麗なものを見て、綺麗だと言って喜ぶ彼。


それは何も間違っていない。


おかしいのは私だ。



「ごめん。行かないと」

「行くって・・・どこにですか?どうしたんですか?俺なにかしましたか!?」

「ちがうよ。ごめんな、ちょっと急用できたんだ」

「そんなの・・・」



訳が分からないといったジンの顔。


私を引き止め、少しだけ辛そうな顔をしている。


それを鬱陶しいと思ってしまえる私は、最低な人間以外の何者でもない。



「ジン、」

「あのなっ。ほんとは今日、聞いてほしいことがあるんです!どうしていいか分からなくて、だからメイリーさんに聞いてほしいなって・・・」




/ 182ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp