第3章 夏休みのご予定は?
例え大多数がそうであっても私は違う。
まして自分が通う学校の教師の、過去にあった色事など聞きたくない。
平然と言い放つ先生は本当に謎だ。
「まあ、重要なのはこっからだ。レティシア、お前処女か?」
「・・・・・・先生・・・。生徒相手にでもセクハラって成立するんですよ。・・・今度はなんなんですかいきなり・・・」
余りにも自然な流れで聞かれたものだから驚く余裕がなかった。
これが重要な話に発展するとは思えない。
呆れ返って半眼の目を向けたが、先生は憮然とした態度を貫いていた。
「経験は。有るのか無いのかはっきり言え」
「・・・・・・ありませんけど。ねえ、なんですかコレ」
「よし」
「何がよしだよ」
思わず敬語が飛んだ。
しかしそれでもうんうんと一人で頷きながら私の頭を撫でてくる先生。
まるで意味が分からない。
「誘われて相手して、終わってからだらだら寝てて。煙草呑みなその女は風呂上がりに缶ビール片手に一服」
「先生の好みっておかしくないですか?しかも私が処女かどうかって全然関係ない・・・・・・」
「俺の個人的興味だ」
「・・・・・・」