第7章 勘違い
「反則クセエお前の声が俺の下半身に直撃だ」
「変態!!」
大真面目に言ってのけ、太腿にぐいぐい押し付けられた固いモノ。
やめてくれ。
「待っ、」
「観念しろメイリー。ここまで来て俺がやめてやると思うか」
「う、嘘でも・・・・・・見合い控えてる人がこんな事しちゃ・・・」
「その昭和な貞操観念は今すぐ捨てろ。何も分からなくなるまで俺が抱いてやる」
凶悪面なのになぜか格好いい。
無駄にイケメンな先生は、無駄に腰にクル自分の声の使いどころも完璧にマスターしていた。
耳元で抱いてやると、その声でそんな事を囁くこの人の方がよっぽど反則で、悔しくも口をパクパクさせる事しかできなくなった私は耳元まで赤くさせて先生を見上げていた。
力なんてとうに入らなくなっている私の手は先生によってシーツの上へと下ろされる。
左の拳はそのまま先生の大きな手で覆われた。
指を絡めてきゅっと優しく握り込んでくる。
熱に浮かされたように火照っている私の額へと、触れるだけのキスが落ちてきた。