第7章 勘違い

「･･････」


「･･････」




赤面する私をガン見してくるこの人。



誤解だ、違う。



そんな目で見るな。



決して善がってるみたいな声を漏らす気なんてなかった。



先生を喜ばせるような真似をしたかった訳じゃなくて、ただヤメロと。



何かしら暴言の一つでも投げつけてやろうと口を開いた瞬間に、この人が変な事をしてくるから･･････。




タイミング超悪い。




「･･････メイリーよ」


「･･････今のナシで」


「お前、ヤなガキだな。だいぶ可愛く鳴きやがった」


「聞かなかった事に･･･」


「出し惜しみしてんじゃねえよ勿体ねえな。前々から思っていたが、最中に声抑えるなよお前」





しまった、会話が成り立たない。



先生の目がギラついていて本当に怖い。




「もうすっかり調教済みだったようだな。悪くない」




人が羞恥に悶えているのをいい事に、また訳の分からない何かを言い出した。



されていない。



私は調教された覚えなんてない。



だが見下ろしてくる先生の顔は無駄に真剣そのもので。