第7章 勘違い
ひっと息を呑んだ。
次いで発した私の悲鳴は先生の脣によって掻き消されている。
強引に口を塞いできた唇から逃れようと、顔を左右に振りながら頑張ってんーんー悲鳴を漏らす。
ここまでムードもクソもないキスなんてあるだろうか。
先生はあくまで私を攻略しようとせっつき、私は意地でも陥落などするものかと頑なに唇を引き結ぶ。
しかし口を開けようとしない私にとうとう痺れを切らしたのか、終には事もあろうに先生の手が私の鼻をむにっと摘まんできた。
そうなれば当然、刻々と減少していく私の酸素残量。
キスか窒息死か、そんな選択をいたいけな高校生女子に迫る淫行教師。
「っっ!!」
「・・・・・・」
「ッッ!っ、っ、っ!?・・・・・・ッ、ッ、ッ!!」
やばい殺される。
空気の流れを完全に遮断されては曇った悲鳴さえ漏らす事はできない。
先生の肩をパシパシと叩いて意思表示をする私。
死にます。
このままいくと私ホントに死にます。
苦しさを必死に訴えかけているとどうやら通じたらしく渋々といった感じに手と口を離された。