第6章 見合い?
「誰が戻っていいと言った。置いていくなよ寂しいじゃねえか」
「・・・・・・ぁ、・・・・・・あなたは・・・」
鉄だ。
鉄のはずだ。
屋上の扉と言ったら割と重量のある固い鉄であるのが普通だ。
ここの学校だって例に漏れず重い鉄でこのドアは作られている。
なのに、ヘコむとか・・・。
結構無残な状態でヘコむとか・・・・・・!
「せん、せ・・・・・・」
「メイリーよ」
「怖い、んで。足下ろして・・・」
「逃げねえと約束するか」
「しますします。心から誓います」
「・・・・・・分かった。このまま話すからそのまま聞いてろ」
なんで!!
私の右横、膝より少し上のその位置には先生の足がある。
こんな怖い壁ドン嫌だ。
どんな壁ドンだろうと嬉しいものじゃないけどここまで来るともはや命の危険さえ感じる。
逃走を図った私が気に食わなかったのかなんなのか。
おそらく余程頭にキたんだろう。
先生は気づくと私の背後にいて、さらに気づくと蹴り上げた足で壁を損破寸前にさせていた。
いくらなんでも沸点低すぎる。
寸前までちょっと笑ってたろアナタ。
滅多に誰も来ないとは言え、校舎を管理している人がこの惨劇を見たら多分そこそこ騒ぎになるだろう。