第6章 見合い?
「・・・・・・」
目の前に鉄の塊。
後はもう出て行くだけなんだけど、なんだろう。
「・・・・・・」
なんか・・・・・・。
凄い寒気が。
て言うか殺気がー。
「・・・・・・」
これってもしかして。
もしかしたりして。
「・・・・・・ッ」
ドアノブに手をかけた。
その瞬間。
あ、ヤバい。
私コレ死ぬって直感的に思った。
そしてその、ほんっとすぐ後。
「なあ」
「ぇ・・・」
ドガァアンッ!と。
「ヒッ・・・」
けたたましく鳴り響いた。
重い金属の塊が、渾身の力を込めて思いっきり蹴り飛ばされたその音。
発信源は私の体のすぐ真横だ。
膝よりちょっと上の位置。
ドアと向き合い硬直したまま、恐る恐る視線を右斜め上へと向けた。