第1章 混じりあう熱
視線があう。
エメラルドグリーンの瞳の色が増し光ったように見えた。
一定の時間思うがままにされユウリは無意識にバスローブの袖を掴む。
満足したのか唇が離れると透明の糸が2人を繋ぎぷつんと切れた。
「………ぁ。はぁはぁ…」
酸素を取り込もうとする息づかいととろんとした瞳で見上げられ
くすっと意地悪そうに笑い自分自身のくちびるを指で拭いユウリに触れるだけのキスを額に落とした。
「はぁ…だから来るんじゃねぇって言ってるんですよ」
がさつにまだ濡れている髪をかきあげてユウリから少し距離をとり近くにあった椅子に腰掛けた。
ほらっとユウリを招くように片手を差し出しなにも言わずに静かに立ちこちらへくる彼女の手をひいた。
膝の上に座った彼女の頭をぽんぽんと慰めるように叩いて軽いキスをする。
「ライブの後は気持ちが高揚していて誰にも入らせないんですよ
びっくりさせてしまいましたね」
「ん…。ごめんなさい……」
ぶんぶんと頭を振り素直に謝るユウリを愛おしく思う。