第2章 ルージュのささやき
「ユウリ来てください」
そっと両手を広げ笑顔をみせた
ぱぁっとユウリも明るい笑顔を見せてび込んでいく。
「お帰りなさい。」
「ただいま。ネズさん」
出してくれた椅子に腰掛けユウリはヨロイ島でのことを話した。
人違いで道場に入ったこと
マスタードがダンデの師匠だときいたこと
笑顔でいろんな話が絶え間無くでてきてネズは笑みを浮かべながら相槌をした。
「ダンデの師匠は元ガラルのチャンピオンだと聞いたことがあります」
「ネズさんもまたバトルしてくださいね!私、強くなりましたよ」
「えぇ。またいずれ」
影のある笑顔にユウリは気づいていなかった。
「……せっかくマリィがくれた時間です」
何か、思いついたのか話が落ち着いたのを見計らい立ち上がるとキーボードの電源を入れチェアに座るとこちらを向いた。
「ユウリ座ってください」
ネズが自分自身の膝をぽんぽんっと叩きおいでと促した。
いきなりの事で頬を赤らめもじもじとユウリはネズのもとに向かい恥ずかしがりながら顔をみた
ほとんど普通の人には聞こえない声で「お邪魔します」と言うとネズはくすりと笑う。
「ネズさんってほんと細いよね…」
ドキドキ高鳴る鼓動を隠そうと話しかけるが耳の良いネズにとって誤魔化しにもならないんだろうと脳内で処理し早々に諦める。
「その身体に抱かれてるのは一体誰なんでしょうね…?」