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キメツ学園ー輪廻編【鬼滅の刃】

第83章 月霞


燃えさかる炎が少々邪魔だがまあ問題はないだろう。私は勢いをつけて走り出した。


「霞の呼吸」

「月の呼吸」


刀と刀がぶつかる。衝撃波がうまれ、風が吹き荒れる。

炎がなびく。


「お前は強い。それは認めよう。」

「上から目線は嫌いです…!!!」


更にもう一段階ギアを上げる。

お互いに動きが速くなる。

ぶつかって、はじいて、ぶつかって。


しばらくその繰り返しだったが、お互いの動きがピークに達した頃、巌勝がしかけにきた。


「壱ノ型 闇月・宵の宮!」


…えぐられるような太刀筋!!

まあ、そこは、正攻法でいきますよ。


攻撃範囲の広い月の呼吸。かわしたと思っても攻撃を食らう。それなら。

私は後ろに飛んで攻撃が届かないところまで逃げた。


「距離をとるか…!」

「遠距離は得意なもので!」


そのまま私は突っ込んだ。
一気に距離を詰める。

そこを突く。

喉元をえぐるような攻撃に巌勝がよろめく。


「今の良かったですね、飛・垂天遠霞とでも名付けましょう。」

「……見事だ。…刀が矢のように飛んできたように見えた。」


ボタボタと巌勝の首元から血が垂れる。…ううん、急所外されましたね。

あまり傷が深くない。


「ここにきて新技を出すか…」

「やはり真剣はいいですね。緊張感が段違いです。」


そう言う私の左腕からも出血。…逃げられたと思ったがかすったらしい。


「戦いを楽しむか、。」

「あなただから楽しいのですよ、巌勝。」


私たちは腰を深く落とした。


「それならこちらも本気でいかせてもらう。」


突如、巌勝の顔に痣が発現した。ズズ、と広がるそれを見て私は出血する左腕の体服の袖を引きちぎった。


「ならば私も」


私の腕にも痣が発現する。


「遠慮なく殺してやる」

「それはこちらの台詞です」


私たちは緊張感の中にいながらも、満面の笑みを浮かべていた。
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