第80章 大バカ野郎どもへ
そして理事長室へ。なぜか蛍にいも着いてきた。あと校長が睨むように俺を見てくるのもまじで嫌だ。
で、極め付けが産屋敷かがや。
俺の嫌いなもんフルコンボやで。ここにジジイもいたら空気終わってたやろうな。
「それで…鉄珍が危篤とは本当かな?」
「すんません嘘です」
「…それならなぜ君がこんなことを?」
産屋敷はにこりと笑う。
…怒ってんのかどうかわからんなぁ。相変わらずや。
「………仕事中なんはわかっとる。教員って仕事が忙しいのも。でも結構緊急事態やねん!不死川を連れて行かなあかんところがあんねん!」
「が関係しているのかな?」
「げっ、なんでわかったんです!?」
俺が伏せていたことをあっさりと言い当てられ、正直戸惑った。
「君がわざわざ私に会いに来るのは、彼女関連だろう。それに実弥の名前まで出されたらね。」
「……」
「そうだね。確かに実弥は仕事中だ。」
産屋敷はすっと目を細めた。
「は…私の子供の1人だ。」
彼は力強く言った。
「子供を守るのに仕事がどうとかいう親がいるかい?」
「っ!」
「実弥は今授業中だ。あと3分で休み時間になる。…最近完成した新校舎の数学科教室にいると思うよ。」
「おおきに…!!」
俺は頭を下げて部屋を後にする。
「アマモリ!」
後ろから蛍にいの声が聞こえてきた。
「お前、新校舎の数学科教室がどこかわからないだろ!」
「ほんまや!!!!!」
…俺がこの学園にいた頃になかった教室の場所なんてわかるはずがない。
俺は蛍にいに案内してもらって、なんとかたどり着くことができた。