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キメツ学園ー輪廻編【鬼滅の刃】

第77章 世界一の辛さ


最初は実弥と暮らすのも楽しかったんだけどな。どこでダメになったんだっけ。

いつからこんなにつまづくようになった?


1番はじめの大きな喧嘩は、初めてのプロポーズの時だけど。

あの時からかな。


わかんないなぁ。
どうしてこうなったかんて、わからないや。

その時やれるだけの一生懸命をやってきたのに、どうしてその結果がうまくいかないんだろう。

私はいつもそうだ。


「…先輩」

「ん?」

「他人とうまくやっていくコツってなんだと思いますか?」


私は先輩の顔を見ずに言った。

変なやつって思われただろうか。


「…そうだな。」


でも、先輩は何も言わずに答えてくれた。


「あの子たちのように、楽しんで笑うことじゃないか。楽しみがないと、うまくやっていけないだろう。」

「…楽しくない時は?」

「楽しくすればいい。学校の授業が嫌なら紙飛行機を飛ばしに行く…というように。」

「……楽しく、する」


…楽しい

私って何をする時が楽しいんだろう。絵かな。仕事は楽しい。でも仕事をしたら実弥は怒る。


「私が楽しいことって他人にはつまらないことになりませんか?」

「…そうだな。でもそれならなぜあの子たちは楽しそうなんだろうか。有一郎は最初嫌がっていた。」

「…」

「きっと合わせているんだろうな。誰かが楽しいなら自分も楽しみたいと思うのだろう。」


………。


「とても難しいです。」

「だろうな」


先輩はケラケラと笑った。


「どうした?誰かと楽しさを共有するような性格じゃないだろう、お前は。」

「できないから困ってるんです!」

「そうかそうか。お前も歩み寄ろうとするんだな。」


私はその言い方がバカにされたみたいで嫌だったが、言い返せなかった。


「どうした、不死川と喧嘩でもしたか?」

「もう今雰囲気さいあくですよ。私が悪い…みたいなのはわかってるけど、私謝りたくない事情があるので。」


とことんワガママだと思うけれど、謝ってはい終わり、みたいなのは正直納得いかない。
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