第74章 な ん て ね
あまりに激しく叫ぶものだから打ち間違えてしまった。
「帝王切開て…」
【すみませn】
「いいから、ちょっと、待て。それわかったのいつだ」
【点滴打った時】
「……………」
実弥はフリーズした。…どうやら魂が抜けたらしい。
【大丈夫?】
「………」
【大丈び?】
…くそ、文字が上手く打てない。
「いつだよ!!いつそんなことになったんだよ!!!」
突如実弥が息を吹き返した。
ああ、よかった。
【 点滴 の日】
「それはわかった、なんですぐ言わなかったんだ」
【なんか、怒らせちゃったから 】
実弥は唖然としていた。
「怒らせてねえよ!!」
【怒った】
「怒ってねえって!!」
【は?】
あの時に怒ってないと言ったら何になるのか???????
「誤解してないか?お前の具合悪いことには怒ってねえよ。」
?????
「何でもないみたいに言うから怒ったんだよ」
【わかんない】
「だから」
【むずかし】
実弥は根気強く相手をしてくれた。
「栄養失調と脱水症状とか聞いたら俺は心配するんだ。わかるか。」
【うん きみ 心配性だ】
「俺は普通だ…。まあ、俺が心配してるのに、当の本人がどうでも良さそうにしてるから怒ったんだ。もっと大切なこととして受け止めてほしかった。」
【んんと、生きてるし 平気 元気なった】
「お前1人ならそれでいいだろ。せいぜいぶっ倒れてのたれ死ね。」
ひどいこと言うなぁ、と思ったけど確かにその通りかもしれない。