第71章 何したらいいの?
…次こそはもっと痛いところに枕当ててやる。
見てろよ、私が枕投げで本気を出せば実弥なんてすぐに倒せるんだから。
その日、私は不貞腐れて眠った。
『痛い』
『痛い痛い痛い』
『お前は、あるのか』
『実の親から殺されかけたことがあるのか』
『燃える炎の中に投げられたことがあるのか』
______________那由多?
『痛い』
_______どこか痛いの?
『お前なんて殺してやる』
________何かあったの?
『お前ら2人とも』
私はハッとして後ろを振り返った。
そこには虚な目でぼうっと突っ立っているもう1人の兄が見えた。
『2人とも地獄に叩き落としてやる』
_______童男
私は彼に手を伸ばした。
______________逃げて、童男
私が伸ばした手を、彼はギュッと握った。
『大丈夫』
彼は私を抱きしめた。
『僕が守るから』
『もう離れないから』
_________童男?
______________ねえ
『僕が守るから』
______________いったい、私は、何を見ているの?