第70章 本当に最強?
「その…向こうが買収して何をしようとしているのかもはっきりしないし…」
『だから!!無惨の時とおんなじ!!ここら辺全部を支配できちゃうんだよ!!鎮魂がようやく進み出したのに全部ストップだ!!産屋敷と霞守がようやく協力的になったのにさああ!!』
もうヒステリックで何が何だか…。逆に私が冷静になってしまった。
「わかるけど電話をかけるところを間違えているわ。私は何もできないの。」
『あるだろ!!できること!!もう猫の手だろうがの手だろうが借りたいの!!DRIZZLEの動向がいまいち読めないからお前にも色々やってもらうからな!!』
「……いや、うんとは言えないけど…。本当にみんな買収に反対なの?」
『あ た り ま え だ ! ! !』
……うん。落ち着いて欲しい。本当に。
「ああそう。じゃあ…頑張って。」
『お前も死ぬまで働いてもらうからな!!』
「……あの、あと一年は生きていたいんだけど…」
優鈴はわざとらしく誇張して言った。
『俺が言うことだけをやれ!!』
「……ええ」
『返事!!』
「はい…」
……あいつ、本気で余裕ないな。全然私の話聞かないし。いつも面倒なくらい優しいのに、珍しい。
(やばいって言うのもわかるけどなーーーーー……)
優鈴、あの様子で大丈夫だろうか。
……何か裏があるのかもしれないなぁ。
…俺が言うことだけをやれ、かぁ。なんか引っかかる言い方されたな。