第46章 お薬どうぞ
そんなことを言ったって、私だって謝りたいことがたくさんあるから…。
「よし、私も謝罪文を文字起こししてあなたにあげる!」
「いや、俺の頭がおかしいことはわかってるからやらなくていい。」
「ねえ大丈夫?一週間連続で徹夜とかしてない?赤いキノコ食べたりしてない?」
「…してねェよ。」
え、何その間。やめてよ。
「……うう〜。あんなひどいことして今更戻ってくるとか私、とっても申し訳ないわ。落ち着くまでどこかで部屋見つけてまた出て行「監禁するぞ?」なんて?」
待って物騒な声聞こえた。てかあまり見ない変な笑顔見せてくるし!?
「わかりましたここにいますでも反省しておりますのでその気持ちはお受け取りくださいませ」
「おう」
実弥はにこりと笑った。今度はいつもの笑顔だ。
「おかえり」
そう言いながら私が突き返した結婚指輪を差し出してきた。
私は何度目かわからないシチュエーションに苦笑した。左手の薬指に指輪をはめて、思い切り笑った。
「ただいま!」
「なあ〜ん」
私の声に反応するように足元でおはぎが鳴いた。