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キメツ学園ー輪廻編【鬼滅の刃】

第20章 驚きの連続


思いどおりにならないから何だ。そんなこと言ってても無惨の猛攻は待ったなしだ。

あ~!くじけてる場合じゃないぞ私!!


「ありがとう冨岡くん!頭冷えた!!」

「……何のことだ?というか、お前はこそこそと何をしていたんだ?」

「あー…それは何というか」


どう誤魔化そうか考えていると、違和感を覚えて言葉を止めた。冨岡くんが固まる。

そう、その人はそこにいた。


悲鳴を出さなかったのを誉めてほしい。その人…継国縁壱は大きな体をこれでもかと言うほど縮めていた。


「……」


いや

何その表情


待って感情が読めない


「……」


いや

待て待ておいお前もか冨岡

お前も何だその顔

        
「こうして顔を合わせることができて良かった。もうお会いできないものかと。」

「……すみません、こんな形で…。」


え、待ってこのまま話し進むの???


「おい霧雨、この人は知り合いか」

「この人は誰ですか」


あぁダメだ卒倒しそう。


「冨岡くん」

「何だ」

「これあげるから美味しいもの食べてきて」

「やめろ、何で金を握らせる?」

「お願い。何も言わずにここから去って。」 


彼の手に五千円をぎゅうっと握らせてあとは目で訴えた。


「…………わかった」


冨岡くんはすっと立ち上がった。


「だが30分後に戻ってくる。…いいな。」


人を射るような視線に思わずポカンとしてしまう。


「……心配してるの?」

「当たり前だ。」


……これはびっくり。
まあ公園でこそこそしててこんなことになったら変に思ってしまうかも。 


「わかった。30分ね。」

「それとこれは返す。」


バン!と私の手に五千円を叩きつけた。


「馬鹿にするな。最初から頼んでくれればそれで良い。」

「…………………………ッス」


…怖。

冨岡くんはすたすたとその場から去っていく。


………本気で怒ってたな、あれ。五千円は半分勢いに任せたジョークだったんですけど。


「…大丈夫ですか、あの人はいったい?」

「友達です。…古くからの。」


お札を財布にしまい、縮こまった体制のまま私は彼に向き直った。

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