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キメツ学園ー輪廻編【鬼滅の刃】

第19章 鬼殺隊の次は


『まさかお前から来るとは』


その声に悪寒が走る。

他の二人もそうなのか強ばった顔をしていた。


「……あ、会ったこととか、ない、ですよね…あの……」

『今生では、な』


……………


「何を言って…」

『まだわからんか?なら、名乗ってやろう。私は…』


桜くんが弾かれたように顔を上げる。
何かに気づいたらしい。私のスマホに手を伸ばす。電話を切ろうとしているらしい。


























『鬼舞辻無惨だ』































桜くんが手を止めた。

私がスマホを落としてしまったからなのか、その名前を聞いたからかわからない。


『私は必ず復讐を果たす。まずはお前たち霞守の一族だ、霧雨。』

「…待て、お前」

『ふふふっ、お前の美しい顔が目に浮かぶ。私はお前との結婚などどうでも良いがな。』


ああ、最初から気づけば良かった。

あの悪寒の正体に、気づけば良かった。


『霞守の一族は壊滅させる』


そこで電話が切れた。
私は再び電話をかけたが、もう繋がらなかった。


「……」


震える手でスマホを握りしめた。
桜くんも震えていた。


しかし、そんな中唯一平常心の男がいた。


優鈴は焦る私の肩を叩き、スマホの角で桜くんの額に一発決めた。


「、ネットニュース」

「え」

「見ろ。さっき検索した。」


桜くんを叩いたスマホを私たちに向けた。

そこを覗き込むと、デカデカと鬼舞辻無惨の文字が。


「……エリート政治家登場」

「……余裕の当選」


見出しの文字を読み上げる。
優鈴は静かに頷いた。


「つーわけで、前世のラスボスは政治家になり、僕らが暮らすここら一帯を取り締まるお偉いさんになったってこと。」


私たちは目が飛び出すのではないかと言うほど驚いた。


「どうする?鬼殺隊の次は無惨と敵対する党の政治家にでもなるかい?」


優鈴が本気でそう聞いてくるので、私と桜くんはしばし考え込んでしまった。
ついにはスマホで政治家のなり方まで調べだし、実弥が帰ってきた頃に全員で我に返った。
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