第94章 現代版柱稽古
「それじゃあ準備オッケー?まず山に入ったら好きに動いてもらって、10分たったらチーム戦始まるからね。連絡はインカムで取り合うこと。
全体に伝えたいことがあるならこのボタン、チーム内でだけならこのボタン。あと個人的に連絡を取り合うならやり方はこのマニュアルを参考にして。」
作戦会議も終わり、稽古まであと数刻…。
今更だけどこの稽古すごくおかしくないか??私が想像していたのは型の見せあいとかそんなんだった。
戦闘訓練にしても一対一とかが普通ではないだろうか。…いったい何を考えているのやら。
「30分後に始めるから、それまで各自調節しておいてください。」
ということで開始まで、みんな呼吸の確認などをすることになった。
一応私もやってみたけど、刀が違うとしっくりこない。…でもできないこともない、かも?
今更ながら、アマモリくんの刀ってよくできていたんだなと思う。
「さん!」
「炭治郎くん。」
どうしたものかと頭を悩ませていると、声をかけられた。
「やっぱりさんって元々は鬼殺隊だったんですね。」
「うん、実はね。あの時は内緒にしてないといけなかったから…でもやっぱりって言うってことはバレてたのかな。」
炭治郎くんとは珠世さんのところにいる時に出会った。私は自分のことなんて話さなかったし、バレていないと思っていたけど。
「何か匂ったのかな。」
「はい!匂いでもしかしたらって。」
「相変わらず君はすごいね。」
匂いで何もかもが分かる世界ってどんなのだろうか。少し気になる。
「さん、無一郎くんの師匠だったんですよね?無一郎くん、俺はなにも聞いてないのに熱心にあなたのことを話してくれたんです!」
「…そうなんだ」
無一郎くんのことだから悪口とかは言わないだろうけど、こうも言いふらされていると複雑な気持ちだ
。