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キメツ学園ー輪廻編【鬼滅の刃】

第91章 ただ一つの願いから


「それで、なんでがもう一人いるんだ?」


実弥は頭を切り替えて面と向かってそう聞いてきた。
適当に誤魔化したいところではあるが、こうも見つめられては…。


「阿国みたいにまたそっくりな奴か。それとも、俺に隠していただけで双子だったのか?」

「あーとんーとえーと」


なんというか迷ったが、もうはっきりと言ってしまうことにした。


「この人は私です。」

「……は?」

「霧雨だよ。」

「おい待て、さっぱりわからねぇ。」


え、ちゃんと話したのに???????


「言葉が足らんぞ。」

「んーーーーー………」


どこから話そうかと頭を悩ませていると、彼女がまた苦しそうに呻き声を上げた。


「ひとまず影に入れてあげないと。太陽がないところに…。」

「…全くわからんがそういうことなら家入るか。」


と言うことで、再び家の中に入ることになったが…。


「泥は落とせよ!!!」


実弥に怒鳴られ、私と巌勝は縁側に腰掛けて実弥が持ってきてくれたぬるま湯とタオルで必死に泥を落とした。

一応、“彼女”の汚れも拭き取ってあげた。


「……ねえ巌勝、変わってよ。自分で自分に触ってると頭がおかしくなるわ。」

「は?私に女の体に触れろと言うのか。」

「何言ってんの。経験ないわけじゃあるまいし…。」


鼻で笑うと、巌勝は黙り込んだ。


「……………マジ?」


私も大概だけど、こいつも中々拗らせてるなおい。


「うるさいぞ。」

「ええ…。」

「何の話してんだおまえら。」


そんな私たちのもとに実弥がやって来て、いつもよりも怖い顔で巌勝をにらんでいた。
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