第4章 ギフト
突如響いた破裂音に、ビクッと私は肩を跳ねさせた。
「よし!遂にこの大きさのひょうたんも破裂出来たぞ!」
「ワハハハハハ!見ろ!俺に不可能は無ェ!」
「亜寿沙さん!見ててくれたー?凄い?俺凄い?」
視線を彷徨わせると、どうやらひょうたんを破裂させる事に成功したであろう三人が、嬉しそうにはしゃいでいる。
「あ、れ・・・」
私、今何してたんだっけ・・・。
そうだ、確か炭治郎君達の稽古を見学してて、それで・・・。
何だろう、目が回る。
頭がクラクラする。
「苗字!!」
「煉獄、さん・・・?」
珍しく少しだけ焦った表情をした煉獄さんが、道場に入って来るなり椅子に座る私に駆け寄って来た。
片膝を付いて私の右手を握ると、じっと私の顔を覗き込む。
「よもや、君はまた時戻りを引き起こしたのか」
「時、戻り・・・?」
「名前さん!どうしたの!?」
いち早く異変に気付いた善逸君が、此方に駆け寄ってくる。
「だいぶ顔色が悪いな。脈も早い。一先ず部屋に戻って横になった方が良いかも知れん」
「俺、しのぶさん呼んで来ます!」
「うむ、頼んだぞ我妻少年!」