第4章 ギフト
彼等の人外な動きを見ていると、私にも"呼吸"というものが使えたら・・・と思ってしまう。
この左腕が完治したら、駄目元でしのぶさんにお願いしてみようか。
「名前さん!見ててー!」
「ん?」
何やら身の丈程の巨大なひょうたんを抱えた三人が、徐にその先端を咥えた。
すみちゃんの隣にいつの間にかやって来たなほちゃんときよちゃんが並び、三人を応援する。
「「「せーのっ!ぶうぅぅぅーっ!」」」
え、何?
何してるのこの子達?
顔を真っ赤にしてひょうたんに息を吹き込む三人を、ポカンとして見ていると・・・。
暫くして、ひょうたんは大きな音を立てて破裂した。
「・・・は?」
「よし!遂にこの大きさのひょうたんも破裂出来たぞ!」
「ワハハハハハ!見ろ!俺に不可能は無ェ!」
「名前さん!見ててくれたー?凄い?俺凄い?」
「え?あ、うん・・・凄いね?」
やっぱりお願いするの、止めようかな。